【VGC2017】Sextet α【Showdown1位達成】
はじめに
さて、普段このブログを書いているMeです。
今回私が公開する構築は、関東リージョナルの予選スイスドロー1位を達成したたいきさんから頂いたアイデアである『レヒレバニラ』の並びをベースに作った構築です。
この構築で私はShowdown1位(レート1835)を達成し、この構築を参考にした夜降さんはWCSレート1位(1950over)を達成しました。
同時期にShowdownとWCSレートの1位を達成できたこの構築は強力でした。
個別解説
カプ・レヒレ@こだわりメガネ
特性:ミストフィールド
努力値: 252 HP / 4 Def / 252 SpA
性格:ひかえめ
- だくりゅう
- ムーンフォース
- ふぶき
- くろいきり
この構築の軸であるポケモンです。
高い耐久で通りの良い水技である「だくりゅう」をゴリゴリ通すことが出来ます。
特性の『ミストフィールド』は相手のカプ・コケコやカプ・テテフのフィールドを潰すことができ、相手を強化することもない点が優秀だと考えています。
「くろいきり」は対イーブイや対カビゴンのために採用しました。
バイバニラ@こだわりスカーフ
特性:ゆきふらし
努力値: 4 HP / 252 SpA / 252 Spe
性格:おくびょう
- ふぶき
- フリーズドライ
- れいとうビーム
- ラスターカノン
スカーフ+全体技で高い素早さから相手を制圧することが出来ます。
キュウコンではなくバイバニラを採用した理由は、火力・素早さがキュウコンでは足りないと考えたためです。
メタグロス@とつげきチョッキ
特性:クリアボディ
努力値: 252 HP / 252 Atk / 4 SpD
性格:いじっぱり
- コメットパンチ
- バレットパンチ
- しねんのずつき
- じしん
クリアボディ+ミストフィールド+とつげきチョッキでかなり安定した力を発揮することが出来ます。
このポケモンを入れることにより、他のカプやウツロイド、ギガイアスなどの相手を牽制することが出来ます。
ガラガラR@ふといホネ
特性:ひらいしん
努力値: 236 HP / 92 Atk / 4 Def / 156 SpD / 20 Spe
性格:しんちょう
- フレアドライブ
- シャドーボーン
- ホネブーメラン
- まもる
このポケモンも相手のカプに強く出ることができるポケモンです。
倒したい相手は火力に多く振らずとも倒せるため、特防方面に大きく努力値を割きました。これにより、相手の臆病珠カプ・テテフのサイコキネシスを確定で耐えることができます。
ジャラランガ@カクトウZ
特性:ぼうおん
努力値: 4 HP / 252 SpA / 252 Spe
性格:ひかえめ
- スケイルノイズ
- きあいだま
- かえんほうしゃ
- まもる
厄介なポリゴン2、カビゴン、ギガイアスなどの相手をZ技の一撃で沈めることができます。
『ぼうおん』で相手のウインディの「バークアウト」を無効化できるため、火力が下がりません。
「かえんほうしゃ」はこのPTでは苦手なカミツルギやテッカグヤに対して撃ちます。
デンジュモク@いのちのたま
特性:ビーストブースト
努力値: 252 SpA / 4 SpD / 252 Spe
性格:ひかえめ
- 10まんボルト
- エナジーボール
- めざめるパワー(地面)
- まもる
電気タイプのアタッカーです。
カプ・レヒレとフィールドを競合させたくないのでカプ・コケコではなくデンジュモクを採用しました。
エナジーボールでトリトドンを、めざめるパワー地面でウツロイドを倒すことができます。
基本選出
対コケコスタン等
先発or
後発oror
先発
後発or
【VGC2017】ロンドン国際大会考察
ロンドン国際大会の概要
12月9日から11日まで行われたロンドン国際大会。
WCS本戦を除けば初の国際大会であり、世界中のプレイヤーがこの大会のためにロンドンへ集結した。
世界のトッププレイヤーが集まったWCS本戦に迫るほどのハイレベルな大会だったため、私はこの大会の考察記事を執筆することにした。
ロンドン国際大会と実機・Showdown環境との差異
ロンドン国際大会の環境は実機・Showdownとの差異が見られた。
その差異をいくつかピックアップして解説する。
カプ・ブルルを軸にしたコントロール
通常カプ・ブルルはカプ・コケコやカプ・テテフと比較すると使用率が劣るポケモンであるが、この大会においてはそれらのポケモンに匹敵するほどの高い使用率を見せた。
この大会における代表的なカプ・ブルルを軸に据えた構築のメンバーは、前年度の世界王者であるWolfe Glick氏やTobias Koschitzki氏が使用した「カプ・ブルル、ボーマンダ、ニョロトノ、ジバコイル」である。
この4体についても個別に解説する。
カプ・ブルル
このコントロール構築の要であり、通常は回復手段のない味方ポケモンをグラスフィールドで回復させることができるポケモン。
この自動回復により味方ポケモンが「みがわり」を頻繁に使うことを可能としている。
「みがわり」は相手の交代時にアドバンテージを取る、「まもる」を使用した後も相手の攻撃を受けることができるなど、非常に有効的な技である。
このコントロールに採用されて居るポケモンの殆どがみがわりを覚えている。
カプ・ブルル自身の性能も高く、「ウッドホーン」により攻撃と回復を両立させることができ、「やどりぎのタネ」により自身の交代時に味方ポケモンを回復させることも可能としている(特にグラスフィールドにより回復することができないボーマンダが受ける恩恵が大きい)。
ボーマンダ
コントロール構築で重要となる「いかく」を持ったポケモン。
ドラゴンZを持っており、通りの良いドラゴン技で相手を1体持っていくことができるようになっている。
「りゅうせいぐん」は強力な技であるがC二段階低下のデメリットがあり、そのデメリットを打ち消すためには一度交代しなければならないようになっている。
しかしこの構築ならば元々交代を多用するため、そのデメリットを抑えることに成功している。
ニョロトノ
特性「あめふらし」によりカプ・ブルルとジバコイルの弱点である炎技を半減させることができ、カプ・ブルルとボーマンダの弱点である氷技を受けることができるようになっているポケモン。
同じ特性を持つペリッパーと比較すると採用率の低いポケモンだが、耐久が高く場持ちが良い点や「グラスフィールド」の恩恵を受けることができる点でコントロール構築においてはペリッパーよりも優れている。
「アンコール」を覚えており、これにより変化技を使ってきたテッカグヤなどのポケモンを置き物にしたり、初手から使って相手の行動を制限することにより今後のコントロールをしやすくするような使い方をすることができる。
「ほろびのうた」も覚えており、数的有利を取った時にこの技で相手2体を強引に倒したり、イーブイなどの積み技を使ってくるポケモンを退場させることができる。
ジバコイル
厄介なテッカグヤを「じりょく」により交代を封じて倒すことができるポケモン。
でんき/はがねタイプであるため、カプ系のポケモンにも強く出ることができる。
カプ・ブルルの「グラスフィールド」により弱点である「じしん」を半減させることができ、「グラスフィールド」の自動回復と自身が持つ「たべのこし」を合わせて2ターンに1度「みがわり」を貼れるようになっている。
トリトドン、ウインディ、テッカグヤ
この3体はロンドン大会の優勝者であるMiguel Marti de La Torre氏、準優勝者であるNico Davide Cognetta氏が共通して入れていたポケモンである。
トリトドンが「よびみず」でウインディを水技から守ることができ、テッカグヤが苦手な電気タイプに対してもトリトドンが強く出られるようになっている。
テッカグヤとウインディについては元々メジャーなポケモンであるため解説を省くが、元々マイナーだったトリトドンについて細かく解説しようと思う。
トリトドン
このポケモンが採用される理由は以下の2つによるところが大きい。
すなわち、
・ガブリアス、カプ・コケコ、ギャラドス、ガラガラ、テッカグヤ、ポリゴン2といった従来のスタンダードパーティの面子に強いこと
・ペリッパーとゴルダックを採用した雨パに強いこと
である。
ガブリアスとガラガラは弱点を突いて倒すことができ、カプ・コケコとギャラドスにはタイプ相性と特性の関係上有利。ポリゴン2は「どくどく」のスリップダメージで倒すことができ、テッカグヤ相手には「じこさいせい」があるため短期間で突破されることがまずない。。
そして、ペリッパーとゴルダック相手には特性の「よびみず」でメイン技である水技を吸収することができるため非常に強く出ることができる。
その他の増えたポケモン
PT単位でのポケモンではないが、他にも特筆すべきポケモンが居るためここに記載する。
カミツルギ
特別採用率が高いポケモンではなかったが、今大会のベスト8の内3人が使用している(カプ・コケコやアローラガラガラ等に匹敵する使用数)。
広い技範囲と優秀な耐性を持ち、カプ系やテッカグヤだけでなく今大会で増えたトリトドンやギガイアス、ニョロトノにも強いため今後も期待できるポケモンだと考えられる。
ギガイアス
ベスト8のうち2人が採用しており、その中には優勝者であるMiguel Marti de La Torre氏も含まれている。
両者ともカプ・コケコと一緒に採用しており、ウインディやアローラガラガラなどの炎タイプ、他天候のメタとして採用しているものと思われる。
ガブリアスと同時採用することによって通称「砂ガブ」を生み出すこともできるようになっている。
ポリゴン2
採用率がぶっちぎりで高いポケモンで、今大会のベスト8のうち4人が採用していた。
このポケモンへのメタとして「どくどく」を持ったポケモンが大量発生しており、このポケモン自身も「どくどく」を採用した型が多く見られた。
トリックルームパーティ
今大会において、純粋なトリックルームパーティが目撃されることはほとんどなかった。
これは対策が進み、天候も多様化し、トリルアタッカーであるコータスが非常に動きづらくなったためである。
また、トリックルーム下で動かせる高種族値ポケモンが少なく、構築が持つ力においても他の構築に劣るからだと考えられる。
考察は以上です。ここまで読んでいただき、ありがとうございました!